いびきは歯科で治療できるのか|口腔内装置という選択肢

カテゴリ:睡眠時無呼吸 | 公開日:2026-07-25 | 最終更新日:2026-09-01 | 点検日:2026-09-01 | 監修:石山 雄一(石山歯科医院 院長・歯科医師)

いびきは歯科で治療できるのか|口腔内装置という選択肢

「いびきがひどい」「寝ても疲れが取れない」というお悩みに、歯科がかかわれる場面があります。歯を動かすのではなく、下あごの位置を保つ口腔内装置(スリープスプリント)を用いる方法です。ただし前提として、医科での診断が必要です。

この記事の要点

  • 歯科でできるのは口腔内装置(スリープスプリント)の製作です
  • 診断は医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)で行います。歯科では診断しません
  • 医科からの紹介があれば、口腔内装置は保険適用になります
  • 装置は下あごを少し前に出した位置で保ち、気道を広げることをねらいます
  • 石山歯科医院には日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しています

どれくらいの人が睡眠障害で受診しているか

データ:睡眠障害で医療機関にかかる人は全国で約100万人、男性が女性の約1.5倍

厚生労働省の患者調査によると、睡眠障害で継続的に医療機関にかかっている人(総患者数)は全国で約100万人(998千人)でした。

総患者数
総数998千人
男性597千人
女性401千人

男性が女性の約1.5倍を占めています。睡眠時無呼吸症候群は男性に多いことが知られており、この傾向とも一致します。

この数字は「睡眠障害」全体(不眠症・睡眠時無呼吸症候群などを含む傷病分類)の総患者数です。睡眠時無呼吸症候群はこのうちの一部ですが、大きな割合を占めるとされています。いびきや日中の強い眠気が続く場合は、医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科等)での検査をおすすめします。

出典:厚生労働省「患者調査」 2023年(令和5年)/政府統計の総合窓口(e-Stat)表ID 0004026065(2026-07-24 取得)

歯科がかかわれるのはどこか

いびきや睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなることで起こります。仰向けに寝ると、舌の付け根やのどの奥が下がって気道をふさぎやすくなります。

歯科がかかわるのは、この気道を確保するための口腔内装置(スリープスプリント/マウスピース型の装置)を製作する部分です。上下の歯にかぶせる装置で、下あごを少し前方に保つことで、舌の付け根が落ち込みにくくすることをねらいます。

診断は医科で行います。睡眠時無呼吸症候群の確定診断は、医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)の検査によって行われます。歯科は、医科の診断と紹介を受けたうえで口腔内装置を製作する役割を担います。気になる症状がある場合は、まず医科での検査をご検討ください。

診断から装置までの役割分担

段階担当内容
1. 検査・診断医科問診・睡眠の検査(簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ検査)で重症度を判定
2. 治療方針の決定医科重症度に応じて、CPAP・口腔内装置・生活改善などを判断
3. 紹介医科 → 歯科口腔内装置が適応と判断された場合、歯科へ紹介(診療情報提供)
4. 装置の製作歯科歯型を取り、装置を製作・調整
5. 効果の確認医科・歯科装置装着後の状態を確認し、必要に応じて調整

このように、診断は医科、装置の製作は歯科という分担になります。歯科単独で「いびきを治す」ことはできません。

保険が使える条件

口腔内装置は、一定の条件を満たすと健康保険が適用されます。

紹介がなく、歯科の判断だけで製作する場合は自由診療となります。まず医科を受診し、必要に応じて歯科への紹介を受ける流れが基本です。

検査から診断までの費用は医科でかかります。歯科での装置製作の費用(保険適用時の3割負担)は、装置の種類や調整回数により異なります。診察のうえご説明します。

こんな方はご相談ください

石山歯科医院には日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しており、口腔内装置に関するご相談をうかがえます。まだ医科を受診していない場合は、まず医科での検査をご検討ください。

CPAPとの関係

睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療にCPAP(シーパップ)があります。鼻に装着したマスクから空気を送り、気道を広げる装置です。

口腔内装置とCPAPは、どちらが優れているというものではなく、重症度によって適応が異なります。一般に、CPAPは中等症〜重症で用いられ、口腔内装置は軽症〜中等症などで検討されます。適応は医科が判断します。

詳しくは CPAPと口腔内装置の違い|どちらが適応になるか をご覧ください。

口腔内装置のリスク・副作用

口腔内装置(スリープスプリント)のリスク・副作用

  • 装着直後は違和感や、朝に顎のだるさ・噛み合わせの一時的な変化が生じることがあります
  • 長期に使用すると、歯の移動や噛み合わせの変化が生じることがあります
  • 重症の睡眠時無呼吸には適応とならない場合があります
  • 歯やあごの状態によっては製作できないことがあります
  • 効果には個人差があり、定期的な調整と経過観察が必要です

よくあるご質問

いびきは歯医者で治せますか?
歯科でできるのは、下あごの位置を保って気道を広げる口腔内装置(スリープスプリント)の製作です。診断は医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)で行うため、歯科単独でいびきを治すことはできません。まず医科での検査が前提となります。
口腔内装置は保険が使えますか?
医科で睡眠時無呼吸症候群と診断され、医科から歯科への紹介(診療情報提供)がある場合は健康保険が適用されます。紹介がなく歯科の判断のみで製作する場合は自由診療となります。
石山歯科医院はいびきの相談ができますか?
日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しており、口腔内装置に関するご相談をうかがえます。まだ医科を受診していない場合は、まず医科での睡眠検査をご検討ください。

出典

※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-09-01時点の税込金額です。

※ 点検日(2026-09-01)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。

石山歯科医院について

すでに医科で診断を受けている方も、これから検査を検討する方も、まずはご相談ください。

所在地
〒374-0133 群馬県邑楽郡板倉町岩田2367-8
電話番号
0276-82-2222
アクセス
群馬県邑楽郡板倉町岩田2367-8/バリアフリー設計・キッズルーム完備
診療時間
月・火・水・金 9:00〜12:00 / 14:00〜18:00、土 9:00〜12:00 / 14:00〜16:30(受付:平日17:30・土曜16:00まで)
休診日
木曜・日曜・祝日
☎ お電話で相談する 0276-82-2222