いびきは歯科で治療できるのか|口腔内装置という選択肢

「いびきがひどい」「寝ても疲れが取れない」というお悩みに、歯科がかかわれる場面があります。歯を動かすのではなく、下あごの位置を保つ口腔内装置(スリープスプリント)を用いる方法です。ただし前提として、医科での診断が必要です。
この記事の要点
- 歯科でできるのは口腔内装置(スリープスプリント)の製作です
- 診断は医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)で行います。歯科では診断しません
- 医科からの紹介があれば、口腔内装置は保険適用になります
- 装置は下あごを少し前に出した位置で保ち、気道を広げることをねらいます
- 石山歯科医院には日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しています
どれくらいの人が睡眠障害で受診しているか
データ:睡眠障害で医療機関にかかる人は全国で約100万人、男性が女性の約1.5倍
厚生労働省の患者調査によると、睡眠障害で継続的に医療機関にかかっている人(総患者数)は全国で約100万人(998千人)でした。
| 総患者数 | |
|---|---|
| 総数 | 998千人 |
| 男性 | 597千人 |
| 女性 | 401千人 |
男性が女性の約1.5倍を占めています。睡眠時無呼吸症候群は男性に多いことが知られており、この傾向とも一致します。
出典:厚生労働省「患者調査」 2023年(令和5年)/政府統計の総合窓口(e-Stat)表ID 0004026065(2026-07-24 取得)
歯科がかかわれるのはどこか
いびきや睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなることで起こります。仰向けに寝ると、舌の付け根やのどの奥が下がって気道をふさぎやすくなります。
歯科がかかわるのは、この気道を確保するための口腔内装置(スリープスプリント/マウスピース型の装置)を製作する部分です。上下の歯にかぶせる装置で、下あごを少し前方に保つことで、舌の付け根が落ち込みにくくすることをねらいます。
診断から装置までの役割分担
| 段階 | 担当 | 内容 |
|---|---|---|
| 1. 検査・診断 | 医科 | 問診・睡眠の検査(簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ検査)で重症度を判定 |
| 2. 治療方針の決定 | 医科 | 重症度に応じて、CPAP・口腔内装置・生活改善などを判断 |
| 3. 紹介 | 医科 → 歯科 | 口腔内装置が適応と判断された場合、歯科へ紹介(診療情報提供) |
| 4. 装置の製作 | 歯科 | 歯型を取り、装置を製作・調整 |
| 5. 効果の確認 | 医科・歯科 | 装置装着後の状態を確認し、必要に応じて調整 |
このように、診断は医科、装置の製作は歯科という分担になります。歯科単独で「いびきを治す」ことはできません。
保険が使える条件
口腔内装置は、一定の条件を満たすと健康保険が適用されます。
- 医科で睡眠時無呼吸症候群と診断されていること
- 医科から歯科への紹介(診療情報提供)があること
紹介がなく、歯科の判断だけで製作する場合は自由診療となります。まず医科を受診し、必要に応じて歯科への紹介を受ける流れが基本です。
こんな方はご相談ください
- ご家族から「いびきがひどい」「寝ている間に呼吸が止まっている」と指摘された
- 日中の強い眠気が続く、起床時に頭痛がある
- すでに医科で睡眠時無呼吸症候群と診断され、口腔内装置をすすめられた
- CPAPを使っているが、旅行や出張時の負担が大きい
石山歯科医院には日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しており、口腔内装置に関するご相談をうかがえます。まだ医科を受診していない場合は、まず医科での検査をご検討ください。
CPAPとの関係
睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療にCPAP(シーパップ)があります。鼻に装着したマスクから空気を送り、気道を広げる装置です。
口腔内装置とCPAPは、どちらが優れているというものではなく、重症度によって適応が異なります。一般に、CPAPは中等症〜重症で用いられ、口腔内装置は軽症〜中等症などで検討されます。適応は医科が判断します。
詳しくは CPAPと口腔内装置の違い|どちらが適応になるか をご覧ください。
口腔内装置のリスク・副作用
口腔内装置(スリープスプリント)のリスク・副作用
- 装着直後は違和感や、朝に顎のだるさ・噛み合わせの一時的な変化が生じることがあります
- 長期に使用すると、歯の移動や噛み合わせの変化が生じることがあります
- 重症の睡眠時無呼吸には適応とならない場合があります
- 歯やあごの状態によっては製作できないことがあります
- 効果には個人差があり、定期的な調整と経過観察が必要です
よくあるご質問
- いびきは歯医者で治せますか?
- 歯科でできるのは、下あごの位置を保って気道を広げる口腔内装置(スリープスプリント)の製作です。診断は医科(呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)で行うため、歯科単独でいびきを治すことはできません。まず医科での検査が前提となります。
- 口腔内装置は保険が使えますか?
- 医科で睡眠時無呼吸症候群と診断され、医科から歯科への紹介(診療情報提供)がある場合は健康保険が適用されます。紹介がなく歯科の判断のみで製作する場合は自由診療となります。
- 石山歯科医院はいびきの相談ができますか?
- 日本睡眠学会の歯科専門医が在籍しており、口腔内装置に関するご相談をうかがえます。まだ医科を受診していない場合は、まず医科での睡眠検査をご検討ください。
出典
※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-09-01時点の税込金額です。
※ 点検日(2026-09-01)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。
すでに医科で診断を受けている方も、これから検査を検討する方も、まずはご相談ください。
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